お知らせ

熱中症の季節に入りましたよ!

熱中症にかかられる方は、わが国でも多く、毎年(特に1994年以降)多数の死亡者が出ています。原因は、夏の外気温の上昇(夜間も)だけでなく、わが国特有の多湿が発症を促進しています。これは体温上昇の防止には汗をかくだけでなく、汗が蒸発することが必要であることを意味しています。
また、人口の高齢化や経済的困窮者の増加なども関与しているといわれています。
梅雨に入りましたが、その中頃にも気温の急激な変化に体が順応せず発症者が多くなるとされています。

若年者では屋外での発症が多く(特にスポーツ関係)、中壮年者では屋外での長時間作業で発症する事が多いですが、高齢者では屋内・屋外を問わず日常生活中 性差なく発症しています。
この熱中症ですが重症度により下記のように分類されています。

Ⅰ度: 症状・・・ めまい、大量の発汗、欠神、筋肉痛、こむら返り
Ⅱ度: 症状・・・ 頭痛、嘔吐、けんたい感、きょだつ感、集中力や判断力の低下
Ⅲ度:
(重症)
症状・・・ (1)中枢神経症状(意識障害、けいれん発作など)
    (2)肝臓の機能または腎臓の機能の障害(入院による治療が必要な程度)
    (3)血液の凝固の異常
    (1)、(2)、(3)のうち、いずれかが出現した場合

治療はつぎのように通常します。

Ⅰ度: 症状が徐々に改善する場合、発症した現場で対応は可能です。その場合 すずしい所での安静、体の表面を水でぬらしたタオルなどで冷却し、経口的には冷たい水とNaの補給(たとえばOS1など)を充分にして下さい。
Ⅱ度の場合、またⅠ度でも症状の改善がみられない場合、当院など医療機関での診察、点滴(経口摂取があまりできない場合)などの治療が必要となります。
Ⅲ度の場合: 入院によるすみやかな治療が必要となります。

要は上記に記載した症状をよく記憶され、はやめに対処される事が肝心です。高齢な方で自宅ですごす時間の長い方は、長時間いる事が多い部屋に寒暖計を置かれる事をお勧めします。換気があまりなく、室温が30℃を超えると要注意です。きらいでもエアコンなどを使って室温をさげ、水分の補給を充分して下さい。
元気でこの季節をのりきって下さい。

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