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不整脈治療のワンポイント知識

今回は治療が必要な不整脈の薬物によらない方法を紹介します。一般的に脈が数えきれないほど速く打つあるいはそれによる血圧の低下、意識障害、などをきたす頻拍発作に対しておこなうもので、カテーテルアブレーションといいます。これは静脈および動脈を経由して電極のついた管(カテーテル)を心臓の内腔に挿入し、周波数の高い電気を心筋の組織に流したり、あるいは冷凍凝固をすることにより、不整脈発生の源となる組織を焼灼し、不整脈を発生させないようにする治療です。この治療をおこなうよい適応となるものはWPW症候群、発作性上室頻拍、心房粗動(聞きなれない病名だと思いますが医師からこの病名をつげられた時は思い出して下さい)で完全に治癒する確率の高い病態です。

その他心房細動、心室頻拍もこれによる治療適応となります。また繰り返す不整脈の発作があり薬物治療による発作の予防が困難で日常生活に支障をきたす場合、妊娠可能な女性で薬物療法が困難な方も適応となります。社会的にはパイロット、公共交通機関の運転手、スポーツ選手の方などもカテーテルアブレーションをする事が望ましいとされています。

この治療をおこなうためには、入院が必要ですが、原則として2〜4日間の入院ですみ、治療時間も2〜3時間で終了可能です。当院でもおこなってもらった患者さんは多くおられます。これからも発展・進歩していく治療です。知っておいて下さい。

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