お知らせ

フレイルにならないようにしましょう

フレイルは以前ホームページで紹介したサルコペニアと近い概念の病態の事であり、加齢に伴い色々な臓器の機能の変化及び予備能力が低下し、健康の障害が生じやすくなった病態です。フレイルはわが国の高齢者の約11%の頻度に存在し、下記に記載するプレフレイルを含めると68.3%の頻度になるといわれています。フレイルの診断基準を示します。
(1)体重現象(1年間で4.5kg以上もしくは5%以上)
(2)主観的疲労感
(3)日常生活の活動量の低下(消費エネルギー 男性約380kcal、女性約270kcal未満/日)
(4)歩行速度の低下(約0.7〜0.8m/秒 未満)
(5)筋力(握力)の低下(握力 男性約30kg、女性約18kg以下)

上記のうち3項目以上該当するとフレイル、1〜2項目でプレフレイルと診断します。
フレイルになるとサルコペニアの項で紹介した疾患及び、心不全、狭心症、不整脈などを併発しやすく、またフレイルでない方にくらべ死亡のリスクが高まります。しかしフレイルは不可逆的なものでなく、歩行、筋力運動、食事療法などをおこなうことにより(いつも紹介している方法です)健康な状態にもどるという可逆性が残されています。したがってフレイルあるいはプレフレイルに該当する方は、早期に上記をおこない、(家族の方などの介入が必要であれば、それができる体制を作ってあげて下さい)フレイルからの脱却を目ざし健康寿命を延ばして下さい。


お知らせの一覧を見る