お知らせ

患者さんにとって必要な薬を服用してもらうために

当院に通院されている患者さんに対して原疾患はもちろん合併症の発症を防ぐためにも服薬をしっかりとしていただきたく考えております。しかし、いろいろな報告をしている論文を読むと、病気の種類にもよりますが、たとえば高血圧の薬では1日に1回服用していただくように投薬しても約80%の患者さんしか、その服薬が毎日できていない事がわかります。(1日2回の投与回数では約70%、3回では約65%、4回では約50%など)高血圧では140/90未満の降圧目標に達成されていない患者さんに、薬を1割追加するのと、複数の薬を投薬している場合はそのうち1剤を減らして服薬率を上昇させる事が、同じ降圧率となり降圧目標を達成する事ができると解釈できる事になります。この事を考えると、他の病気でもほぼ同様ですが、できるだけ服薬回数や服薬の薬の数を少くして飲み忘れのないようにする事が必要だと痛切に感じます。(高齢の患者さんは複数の病気を持っておられる事が多いので非常にむつかしいところでもありますが・・・)
そこで当院では1つの薬に2種類の成分が含まれている合剤といわれている薬を患者さんに対して使用する回数をふやしています。これにより服薬する薬が少くなり、また病気に対する効果がない場合に同じ薬を2倍量にするよりも合剤を使用する方が効果がよい事もわかっています。
よい効果が持続している場合には、薬を減量する事はもちろんですが。
上記は、当院の患者さんの服薬率の上昇(ひいては合併症などの発症の減少)をめざした取りくみの一端ですが、今からも色々考えて診療していきたいと考えています。
服薬に関してわからない事あるいは不満のある方は何でも御相談下さい。


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