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PSA検診は確かに有効です

前立腺癌は、現在それに罹患される方が急増しており、2015年の予測される罹患者数は年間9万8400例とされ、男性の癌の部位別罹患数でトップになると発表されています。
前立腺癌に罹患される方の95%が60歳以上であり、典型的な高齢者の癌とされています。
発症に関連性が推測されている要因として食事、肥満、運動などが挙げられています。
中でも肥満は悪性度の高い前立腺癌に関連するという報告が多く、また食事では、赤身の肉、乳製品、高脂肪食の中でも飽和性脂肪酸(動物性脂肪に多く含まれる)が発症のリスクを高くすると考えられています。
一方運動は前立腺癌のリスクを下げると報告されています。
その前立腺癌が早期に診断されるようになったのは、血中のPSA(前立腺特異抗原)が測定されるようになってからとされています。そのため住民検診でPSAの測定を使用という方針を、わが国の泌尿器を研究する学会が提奨しています。それにより前立腺癌による死亡率も減少するという報告も多くあるためです。しかしわが国の厚労省は診断・検査が過剰になる、死亡率が減少するという証拠が不十分であるなどの理由で住民検診でPSAの測定を実施する事は認めていません。(人間ドックなどで任意の検診で測定するのは別ですが)
しかし私見としては高齢であり前立腺の肥大がある方にPSAを測定すると異常値を示し、前立腺癌だったという経験をしばしばします。前立腺癌は進行すると骨への転移をおこしやすく疼痛も強く訴え苦しまれます。そのため早期に発見する事は非常に重要な事だと考えております。したがって当院では患者さんの状況を判断しながら、また過剰検査にはならないようにPSA検査はおこなっていますし、今後もこの方針でいく所存です。気になる方はご相談下さい。


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