お知らせ

ピロリ菌に感染していない方にも癌は出現する事はありますよ

ピロリ菌に感染していない方は胃癌の極めて低いリスクの方ではありますが、それでも癌の発生はおこりうります。現在感染していない方の0.4〜5.2%が癌を発生する可能性があると報告されています。代表的なものとして未分化型腺癌(印環細胞癌が多いといわれ、発見が遅れると予後は不良です)、胃底腺型胃癌(悪性度は高くなく予後は良好とされていましたが、高い悪性度の病変も存在することがわかってきており、早急な治療は必要です)があります。

その他にも幾つかの種類の癌がありますが、注目したいのは胃底腺ポリープに由来する癌です。というのは、以前にもお知らせの覧で記載した住民検診で胃内視鏡検診をおこなう場合、(当院も内視鏡検診の指定施設である事をお伝えしましたが)胃底腺ポリープと思われるものは、それ以上の組織をとって精密検査などはおこなえないという規定になっているからです。(胃内にポリープがあっても自覚症状はない。もし癌であったなら放っておいて2年先の内視鏡検診でどうなっているかを考えると非常に不安になります)
対策を規約を作成した方に考えていただきたく存じます。

一方以前にも記載しましたが、ピロリ菌を除菌された方は、未感染者の方と比較すると胃癌のリスクははるかに高いので定期的なフォローが必要となります。特に除菌時高齢の方、男性、胃潰瘍の既応のある方、胃粘膜の萎縮、特に腸上皮化生のある方はリスクが高いです。
御承知おき下さい。

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