お知らせ

HDL-コレステロールを説明します

善玉コレステロールと呼ばれているHDL-コレステロールは血液中の濃度が低いと動脈硬化のリスクが上がるとされています。一般的にはHDL-コレステロール値が80mg/dl以下では低い方が動脈硬化の高リスクであり、40mg/dl未満ではハイリスクと考えられています。80mg/dl以上の高HDL-コレステロール血症は遺伝的な要因によるものが多く、それ以上にHDL-コレステロール値が高くても動脈硬化のリスクが低くない場合があるとされています。
またHDL-コレステロール値は性差があり、平均すると女性の方が約10mg/dl高値をとります。そのため欧米では低HDL-コレステロール値の基準値を男女別にしていますが、日本では男女とも一律に40mg/dl未満としています。低HDL-コレステロールを来たす原因としては、一番目に肥満があげられ、2番目が喫煙、3番目が運動不足、4番目がお酒を全然飲まない事が報告されています。また一般的にはHDL-コレステロール値と中性脂肪値は逆相関します。
したがってある病態でHDL-コレステロールは高値であるが、中性脂肪値も高値である方は動脈硬化が進展すると考えられています。また悪玉コレステロールと呼ばれているLDL-コレステロールが高値である動脈硬化リスクを持つ方はHDL-コレステロール高値はメリットにはならない事が多いと考えられています。したがって動脈硬化の予防の面から考えるとLDL-コレステロール値が高い場合はHDL-コレステロール値が高くても、脂質を低下させる療法(生活習慣、薬の服用など)をおこなうべきとされており、また一方継続的な飲酒者ではHDL-コレステロール値が高い事が多いですが、肝機能の面から考えると適度な摂取制限、場合によっては禁酒が必要とされます。以上、血液検査をされた時にどう理解するかを上記を参考にして下さい。

お知らせの一覧を見る