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運動と栄養

運動による効果が発揮されるためには適切な栄養をとることと十分な休養(特に睡眠)が必要です。これらのバランスが崩れていると、期待される効果が得られにくいばかりか、スポーツ障害などの弊害が生じる可能性があります。運動と栄養のバランスは大切です。肥満の人の場合、エネルギーの余剰分は体脂肪として貯蔵されるため肥満の増強ひいてはそれによる健康障害を来すことがあり減量が必要となります。
ただし、運動単独で減量しようとしても、食事による減量に比べて簡単でないことが多いのです。それは次のような事のためです。体脂肪1kgには約7000kcalのエネルギーが貯蔵されています。体重80kgの肥満人が4km歩いた場合、安静時からの消費エネルギーの変化は0.5kcal×80kg×4km=160kcalとなり体脂肪に換算して約22g程度しかなりません。したがって運動しているのにやせないという人は相対的な栄養過剰が続いている可能性が高いのです。しかし減量のために過度の糖質制限をおこなうと、脱水や筋肉の崩壊などのリスクがあり、長期間行うと死亡率を高める事が報告されています。したがって長期的な減量の達成には糖質・脂肪・タンパク質などの栄養素のバランスを保ちながら、摂取エネルギーを減少させる方が安全です。また運動には体力や脂肪の燃焼能の向上、減量に伴う筋肉量の減少の抑制、体重減少とは独立した危険因子の改善などの効果が期待できるため栄養と運動のバランスが重要となります。栄養と運動のバランス(エネルギーバランス)を判断するのに最も簡便な指標は「体重」です。毎日一定の条件下(起床時など)に体重測定を習慣づけると良いと思われます。体重の変化要因として、一過性には水分出納の影響が大きいですが、短期・長期的にはエネルギーの収支が反映されるからです。体重以外にも疲労・不眠などの自覚症状、あるいは血液検査なども参考となりますが、要はこれらの適正なバランスを保つことが望ましいのです。以上簡単に説明しましたが参考になればと思います。

 

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