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高尿酸血症は高血圧進展のリスクとなる

従来より血液中の尿酸値が高いと尿路結石や疼風のリスクが高くなることは周知の事実となっています。しかし尿酸値が糖尿病、脳梗塞、心疾患、CKD(慢性腎臓病)と関連しており、本能性高血圧、治療抵抗性高血圧の強いリスク因子となることは、あまり知られていないと思います。高尿酸血症は特に至適血圧(120/80未満)というよりはやや高い前高血圧(120〜139/80〜89)の方の高血圧への進展の独立したリスク因子となります。前高血圧の方を3年間観察してみると25%の方が高血圧に進展するといわれていますが、高尿酸血症がありその値が高くなると男性ではさらにその1.35倍、女性では約2倍高血圧への進展率が高くなるという報告があります。そして高尿酸血症に対する尿酸降下薬を服用してもらった場合でも高血圧への進展を予防できるという報告と予防できなかったという報告があり、いまだ議論のある所なのです。したがって以前より推奨されている運動・食事などの生活習慣をそれなりにしかりとやっていただく事が最初で一番大事なのです。高血圧は生命をおびやかす恐い病気です。今回は尿酸をとりあげましたが、それ以外についても予防できるものはいろいろあります。血圧に留意されるとともにわからない事は気軽に御相談下さい。

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