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高血圧で減塩食ができない人へ

食塩の過剰な摂取は高血圧の主要な危険因子であり、ひいては心臓血管疾患に関連します。そのため減塩をする事は高血圧の予防に非常に重要です。しかし伝統的な調理の習慣や食事の嗜好による高食塩食の摂取は今だに続いており、このことは食塩に対する感受性を低下させ、そして塩味の食品に対する要求を増加させます。実際高食塩を嗜好する人は低食塩を嗜好する人にくらべ塩味の感じやすさの低下や濃いと感じる塩味の濃度の上昇を認めるのです。また塩味を好むほど食塩の摂取量が増加し、血圧は上(収縮期)も下(拡張期)も高値となります。
そこで減塩を行いやすくするために何かよい補助法はないかと考えると辛味の成分であるカプサイシン(唐辛子に多く含まれる)などの香辛料を使うことがよいという報告があるのです。
それは次のような事があるからです、高食塩を嗜好される人は耐えられる辛味のカプサイシンの濃度が低く、逆に辛味を嗜好される人は食塩に対する反応が強く、濃いと感じる食塩の濃度が低いのです。そのため辛味を好むほど食塩の摂取量が少なくなり、血圧は低くなります。つまり辛い食べ物の摂取は食塩摂取を減少させる効果的な方法であるといえます。したがって現在の減塩に対する効果が不十分な事を考えると、減塩や血圧の低下に対する行動の補助療法として香辛料を楽しむことは、ある程度の効果を発揮するのではないかと考えられます。参考にまた実践してみて下さい。期待しています。

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