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心不全で癌は増加する!?

癌と心血管疾患は、わが国をはじめとする先進諸国では頻度の高い死因となっています。心血管疾患の終末に出現する(慢性)心不全では様々な神経や体液及び免疫を担当するホルモンなどの活性が増加しており、それが癌の発症や進行に関与する可能性が考えられています。主に心筋梗塞後などの慢性虚性心不全の患者さんで癌のリスクが継時的に増加する事も報告されています。またこれらの心血管疾患と癌の発症には糖尿病がそのリスクファクターとなっているとの報告もあり、注意が必要と考えられます。
(慢性)心不全患者さんにおいてどのような癌の発症率が高いのかを検討した報告をみると、全体では心不全でない患者さんにくらべ癌の発症率が約4倍高く、特に乳癌、胃癌、前立腺癌、肺癌の発症率が多くなっています。またこれらは心不全の診断後平均して約4年で癌が発見されており、この事は心不全の病態が癌の発症リスクとなる可能性を示唆しています。
上記の事を考えると心不全の原因となる高血圧、虚血性心疾患、心整脈、弁膜症などの病気を良好な状態に治療する必要性が強く考えられます。これらの病気やその他の心臓の病気をお持ちの方で治療になやんでいるあるいは治療すべきか病気かどうかわからない方はいつでもご相談下さい。対応致します。

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